パピヨンとはフランス語で「蝶」という意味です。
優雅で大きな耳の形が、まるで蝶の様である事からこの名前がつけられました。
パピヨンはその名にふさわしい優雅な容貌を持っており、
愛玩犬として多くの人々に愛され続けて来ました。
さまざまな犬種が名画に残されておりますが、
中でもパピヨンはその際立った美しさから、貴婦人の肖像画に欠かせないものとして、
ルーベンスをはじめとして、多くの画家が描いた事は有名です。
日本でも常に人気は高かったものの、いわゆる流行犬種にはならなかったため、
犬の特性を理解して飼われている飼い主が多いせいでしょうか、
小型犬の中では比較的きちんとしつけがなされているようです。
そのため、はたから見るとパピヨンは性格もおだやかだと思ってしまいがちですが、
その優雅な容貌とはうらはらに、実はとてもやんちゃで元気な犬種です。
パピヨンを飼いたいと思っていらっしゃるならば、その辺りの事を知っておかないと、
こんなはずではなかったと思う事になります。
もちろん、賢くて順応性がありますから、適切なしつけさえきちんとすれば、
パピヨンはあなたの素晴らしいパートナーになってくれる事でしょう。
そこで、今回はパピヨンについての基本的な知識をお伝え出来たらと思います。
パピヨン
シーズー
ヨークシャーテリア
トイプードル
チワワ
パピヨンはさまざまな小型犬のなかでも、とりわけ穏やかで人なつこく、
見知らぬ人や犬、さらには他のペットと仲良くする事が出来る犬種です。
中には神経質な性質の個体もいますが、
ほとんどの場合は小学生中学年以上(小学生低学年以下ですと、
犬を乱暴に扱ってケガをさせるおそれがあるからです)の子供との相性も理想的です。
その優雅な容貌とは裏腹に、実は明るくて快活、遊ぶ事が大好きです。
運動能力が高く、飼い主に従順ですので、
フリスビーやアジリティー、フライボールなどでは多くのパピヨンが活躍しています。
中でも特筆すべきは、そのジャンプ力で、
天蓋のないサークルなどでは、脱走する場合もあります。
あなたがアウトドア派で、犬と一緒にスポーツをしたいけれども、
大きな犬は飼う事が出来ないと思っていらっしゃるなら、最適な犬種だと思います。
その一方では、自己主張が強く、勝気な面もありますので、
わがままな犬にしないためにも、しつけはきちんとする必要があります。
しかし、もともとが利口でしつけがしやすい犬種ですので、
しつけや訓練にも良く応えてくれる事でしょう。
さらに、パピヨンは無駄吠えが少ないので、
部屋の音が気になるような、集合住宅でも飼う事が可能です。
ミニチュアシュナウザー
パグ
ジャックラッセルテリア
ボストンテリア
マルチーズ
パピヨンの最大の特徴は、その名の通り蝶のように見える、大きな耳の形です。
子犬のうちは耳が立っていませんが、
ほとんどの場合は成長するに従って自然に耳が立ってきます。
被毛は絹のように柔らかで光沢があり、量も豊富で、
耳のほかには胸、四肢、尾に、美しく流れるような飾り毛があります。
毛色は、パーティー・カラーと呼ばれる、
白地にくっきりとした模様がある毛色をしており、模様の色はほとんどの場合、
多少黒色の混じった茶色、黒がまったくない茶色、黒色ですが、
まれに、ゴールド、レモンといわれる
薄い茶色の模様を持った個体が出現する事もあるようです。
パーティー・カラー以外では、トライカラーと呼ばれる
白地に黒とタンの3色が入った毛色もあります。
どちらのカラーの場合でも、耳や目のまわりには左右対称の模様があり、
頭部にはある程度幅の広いブレーズ(両目の間から鼻梁まで中央を通る白い線)
が広がっています。
この左右対称の模様とブレーズが、耳の形とあいまって、
パピヨンの頭部を蝶そのものに見せているわけです。
目は大きく力があり、鼻、唇同様に暗色をしています。
毛はシングルコートと呼ばれる、アンダーコート(下毛)がないタイプのため、
比較的すっきりとし、華奢な体型に見えます。
そのため、パピヨンの雰囲気は、どこか優雅であり、
軽やかな足取りで歩く様子は、気品さえ感じさせます。
ポメラニアン
ダックスフンド
ゴールデンレトリーバー
柴犬
ビーグル
パピヨンのルーツは、さまざまな説があり、はっきりとしておりませんが、
スペインのスパニッシュ・ドワーフ・スパニエルが原型となり、
これにスピッツ犬種を賭け合わせたものが、起源だとされています。
スパニッシュ・ドワーフ・スパニエルはその優雅な容姿で、
16世紀頃のフランスで貴族たちに非常に愛された犬種で、
蝶のような耳を持っていた事から、パピヨンという名前がつけられました。
そのためパピヨンは、フランス革命時には、貴族のトレードマークとされ、
絶滅寸前まで追い込まれたという悲しい歴史もあります。
マリー・アントワネットが死刑台にのぼる時に、
愛犬のパピヨンを抱えて乗った事は有名な話です。
1923年までは耳の垂れた種類のものが一般的でしたが、
その後ポメラニアンとかけあわせる事によって、
立ち耳のパピヨンが作られる事になりました。
この立ち耳のパピヨンが、多くの国で爆発的に人気を得る事になりました。
ちなみに、垂れ耳タイプのパピヨンは
エパニョール・ナイン・コンチネンタル・ファーレーヌと呼ばれ、
FCI(国際畜犬連盟)ルールでは別犬種とされています。
この、ファーレーヌという言葉はフランス語で蛾を意味します。
立ち耳をパピヨン(蝶)、垂れ耳をファーレーヌ(蛾)と名づけた人は
きっとウィットにあふれた人だった事でしょう。
キャバリア
フレンチブルドッグ
コーギー
ラブラドールレトリーバー
ボーダーコリー